鎌倉は「飲食やればなんとかなる」と思って店を始める人が多いけれど、そんな簡単じゃない。このコロナで「鎌倉で飲食やれば儲かるっしょ」と簡単に思っちゃったお店はどんどんつぶれていった。
どんどんオープンする鎌倉の飲食店
その中で、つぶれない店がある。つぶれる店は「観光客」のことしか見てないけれど、つぶれない店、いや、つぶれるどころか儲かる店は、観光客と地元の人、どちらも見ている。
コロナでは観光客は激減した。だから、観光客相手の店は当然つぶれていった。
鎌倉で飲食を続けたいなら、どうすればよいか
鎌倉の道を歩いていると、あそこもつぶれた、あそこに新しい店ができたと、驚きながら散歩することになる。「あれ?この前までここにあった店、なんだったけ?」と思うこともしばしば。人の記憶なんてあいまいなものだ。そこに店がなくなって更地になれば、以前の記憶は人の中から消えてなくなる。店はそこにあり続けなければ意味がない。
観光地って本当に怖くて、天気によっても左右される。お日様がポカポカ暖かいと観光客はあふれかえるが、ひとたび空に雲がさしかかり、みるみるうちに暗くなり、雨が降り始めると、観光客はさーっといなくなる。店の売り上げはゼロに等しくなる。
ましてや、コロナには太刀打ちできない。目に見えないコロナというものに、どれだけ振り回されただろうか。とにかく、観光客が来ないと店はつぶれます。そんな日は来ないだろうと思っていたかもしれないけれど、実際に来ました。そして、店はどんどんなくなっていきました。「閉店」「店舗募集」の貼り紙がいたるところに貼られるようになりました。
そんな中、いつまでも閉店せずに残っている店がある。それらの店に共通するのは、
「地元民から愛されている」
ということです。
観光客が来なくても、地元の人が来てくれる。店を存続させたいなら、地元の人間も十分視野に入れて店を展開する必要がある。これ一択。
なんの特徴もない古民家カフェとか、
流行ったからいけるでしょと思って作ったこじゃれたタピオカ店とか、
いろいろつぶれていった。
地味でもおいしいモノを出すお店はつぶれない。値段も、高すぎると地元民から敬遠される。観光客はお財布のひもがゆるいけれど、地元民は普段の生活の延長でしかないから、散財はしません。
店がつぶれると私たちも悲しい気持ちになるので、がんばってほしいというのが心からの願いです。