鎌倉は海に面しているが、なぜか魚屋が少ない。少ないながらも、私の知る限りの魚屋さんを紹介しよう。
ここではざっと説明するが、個々のお店については別記事もあるよ。(とても1ページでは書ききれない)
なんといっても鎌倉駅近辺では横綱級の魚屋さん。なぜか野菜も売っているが、野菜に関してはあまりこだわりがないようだ。
東急ストアや紀ノ国屋、ユニオンでの魚の価格を知っている人は、「鎌万は安い」と言う。かたや、大船の鈴木水産あたりで買っている人は「鎌万は高い」と言う。つまり、値段の高い安いって相対的なものなのだと分かる。私にとって、鎌万は「良心的な値段(ただし鎌倉では)」である。
魚の種類は豊富なので、ここに行けば今日の夕飯には困らない。うちはロースターで簡単に焼けるので、魚の出番が多くなった。(マジでロースターは買った方がいい電化製品のうちのひとつだ。私はロースターのおかげで夕飯づくりがかなり楽になった。)
うちでは、結婚した当時から義母が「どぶ板通りの魚屋さん」と言ってきたので、私も当然ながらその名称を使っている。だが、ある日この魚屋さんにも「魚浦」という列記とした名前があることを知る。それに気づいたのは、図らずもこのような貼り紙を目にした時だ。
なんと、魚浦という名前の魚屋さんであったことを、何十年も知らなかった。
魚浦は、小町通りを入って最初の十字路を右に行くと、すぐに左にある。あるいは、駅前の段かずらの通りを鶴岡八幡宮の方面へ歩き、二の鳥居の交差点を左に行くと、右側にある。
定休日は日、月、木。ちなみに、上記のように「人手不足でお休み」の貼り紙は、一度しか見ていない。
魚の味噌漬け、粕漬け、普通の切り身、まぐろのお刺身や、エビ、ホタテ、干物、その他、その時にあるモノを楽しんで選んで買う。家に帰ってすぐに焼いて食べられるものばかりで助かっている。
価格は良心的。知る人ぞ知る魚屋さんで、遠方からはるばる買いに来る人もいるほどだ。
私もいつものぞいている。おばさんは義母の代からいる人で、もう何十年にもなるが、なぜか年を取らないのが不思議でたまらない。魚はいつまでも若々しくいられる食べ物なのだろう(と勝手に推測している)。
あさりやしじみも美味。
魚自体がおいしいので、シンプルに食べるのが一番だ。
追記:悲報です。魚浦は2022年8月31日に閉店してしまった。これを書いている日(9月9日)に、魚浦でサバの味噌漬けとしじみでも買おうかと行ってみたところ、こんな貼り紙が。
あー、なんということ。またひとつ、昔からのお店が消えてしまった。私が結婚して鎌倉に来たときからずっとあった魚屋。主人の母もよく利用していた。当時からずっとお店にいたおじさんとおばさん。途中で若い女の子がひとり入ったなと思ったら、じきにいなくなってしまった。
やっぱり、魚屋さんはきつい仕事なのだろう。冬でも冷たい水で魚を洗い、さばく。それの繰り返し。朝も早いだろう。人がいなかったのだろうか。とても残念だ。
これで、鎌倉駅近辺で魚を買うところは鎌万ぐらいしかなくなってしまった。紀ノ国屋はもちろん高すぎて買えないし、ユニオンは行かないからよくわからないが、安いはずがない。
東急ストアの魚売り場は小さくて、切り身なんか種類が少なくて買う気になれない。やっぱコスパが一番いいのは鎌万だ。(そういえばこの前久しぶりに行ったら、なんだか店内が整然としていた。前はもっとゴチャゴチャしていたのだが、売れるものは残し、売れないものはやめたのだろう。
鎌倉って海に面しているのに、よい魚屋がないんだよね。由比ガ浜どおりにあった「魚文(うおぶん)」はとうの昔になくなって、今はカフェか何かになっている。うーん、カフェが多すぎる。魚屋がほしい。